既存住宅現況調査講習テキスト

既存住宅現況調査技術者講習

半年ぶりの更新になってしまいました。日々の業務に追われているのと、記事のネタを考えるのが億劫に・・・。

さて、先日「既存住宅状況調査技術者」の切り替え講習に行ってきました。

建物状況調査

平成28年6月に成立した改正宅建業法により、平成30年4月1日より「建物状況調査」の斡旋の有無が重要事項説明に追加されることになりました。

似たような資格で「既存住宅現況検査技術者」というものがありますが、数年前に国がホームインスペクションのガイドラインを定めた際に新設されたものです。今回の「既存住宅状況調査技術者」は告示として制定されましたので、資格としての位置付けがより明確になり、宅建業法でも明文化されています。技術基準の中身は似ていますが、別物の扱いになっています。

既存住宅状況調査

中古住宅の売買において、売買される建物の品質が購入者に対して不透明であることから、「既存住宅状況調査技術者」である建築士による「建物状況調査」を行ない、建物の不具合の有無などを明確にすることで、購入者が安心して中古住宅を購入することが出来るようにすることが目的です。

調査項目は多岐に渡りますが、主として「構造耐力上主要な部分」と「雨水の進入を防止する部分」に関係する箇所・事象の調査します。

あくまでも「建物の現在の状況を調べる」為の調査で、耐震性能等を保証するものではありません。「既存住宅売買瑕疵保険」という制度があり、この保険を利用すれば一定の条件の元に保証を付けることもできますが、調査内容は各保険法人により異なります。(建物状況調査より詳細な調査)

例えば、基礎にクラック(ひび)があるが「軽微なもの」なのか、「補修等が望ましい」ものなのか、中古住宅の購入者には判断できません。そこで、専門的な知識を持つ建築士(既存住宅状況調査技術者)が調査すし、結果を報告することで「現況が分かる」安心感を得ることができます。特に問題が無ければそのままとし、問題があればその問題を解消するために必要な費用などを検討し、中古住宅の購入ポイントになっていきます。

終わりに

日本は先進国の中でも住宅取得における中古住宅の流通シェアが15%程度と非常に低く、アメリカやイギリスは約80%、フランスで約70%と新築と中古の比率が逆転している状況です。新築優先の国の政策が招いた結果ではありますが、近年これを変えるために様々な施策が取られています。

中古住宅の取引において、建物現況調査は必須ではなく斡旋の有無についての説明が必須となります。とは言え、中古住宅購入者は説明を受ければ希望したくなると思いますので、需要は増えてくる資格と思われます。都心部の大手不動産会社は既に「建物状況調査」に相当するものをほぼ必須としています。これを機に地方でも「建物状況調査」が普及してほしいものです。(仕事が増えるからw)

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